eversion
乱暴な動きで悟浄が腰を引くがそれすらも刺激になる。
抜け出そうになるまで引き抜かれたそれが再び悟浄の律動と共に俺の中に収まる。
「・・・っ、ふ」
零れそうになる悲鳴は自らの指をきつく噛み締める事で堪える。
常であれば指を噛むなと口元から指先を取り上げる暖かい指は打ち付けられる勢いでずり上がって行く腰を逃がすものかと言わんばかりに痛い程にきつく押さえ込んでいる。
動きを合わせる事も出来ない侭一方的に昇り詰めた悟浄が咽の奥で低く呻きシャワーのように勢い良く俺のカラダの中に精液を流し込む。
「あ・・・っ」
両手で口元を押さえ夜の森の中に喘ぎ声が零れて行かないよう荒く息を吐く。

近くで悟空が眠っているのだ。そして、八戒も。

悟浄は尚も両脚の間にカラダを割り入れるようにして肩の上に俺の足を抱え上げる。 今や羽織っているだけとなった法衣が辛うじて隠していた皮膚の上から滑り落ち何も纏っていない下半身が露わになるのが視界に入るのに思わず目を逸らす。 着衣を乱さない侭ズボンのフロントだけをくつろげた格好の悟浄の衣服が俺の剥き出しの足に擦れるごわごわした感触が突如として気になり始める。
「く・・・」
奥歯を噛み締めながら自らの肩口に顎を埋める形に頚を反らす。
自分の下で潰れている青草の匂いと土の匂いが立ち上るのに一瞬気を取られるが再度硬度を増した悟浄自身が俺の内部に侵入し始め濡れた感触の土が爪に入り込むのも構わずに草を引きちぎりながら地面を掻きむしる。
悟浄の放ったもので滑りが良くなっているソコに熱い塊が入り込む。 突き入れられている俺の快楽を引き出す事など二の次で自身の欲望を吐き出す事だけを第一に悟浄は気の済むまで腰を蠢かす。



時々悟浄はこんな風になる。
妖怪の屍でグロテスクな山を築き上げた後とか。
鼻の奥にこびり付いたように鉄臭い血の匂いが消えない夜とか。
他の妖怪ども同様自我を失ってしまったのではないかと思える程の狂気にも似た貪欲さで殺戮に興奮しきった己をぶつけて来る。
旅に出る迄は人間はおろか妖怪も殺した事がなかったのだと言う悟浄。

悟浄は、優しい。

血にまみれた自分の手に怯えずにいられなくなる程に。
そんなにも悟浄は優しい。
それ程までに優しい悟浄に、妖怪殺しを強いているのは、俺だ。
殺されそうな程の苦痛は、つまり、悟浄の苦痛だ。
この侭殺されるのではないかと思える程の恐怖は、つまり、生死の境界を行き来している悟浄自身の恐怖だ。
何時か、悟浄は苦悶する事を止め自我の向こう側に行ってしまうのかも知れない。
悟浄に貫かれ聞くに堪えない卑猥な音を立てているのが自分の躯なのだとは信じられない。信じたくない。
だがそうやって見たくない事をなかった事にして、見なかった事にして来た事の結果が現状なのだと思う。
過酷な旅に悟浄を巻き込むべきではなかった。
三仏神の命がどうであれ。
苦く思いながら必死に声を殺す。
綺麗事だけでは生き残っていけないこの旅に悟浄を伴うべきではなかった。
いたわりのカケラもない乱暴なだけの行為に、それでも躯は反応する。 自分を満たしているのが悟浄自身だと俺は知っている、 それだけで淫らに悟浄のそれを呑み込もうとしているかの勢いでぐずぐずと秘所が蠢く。
汗と精液と。涙、にぐしゃぐしゃに汚れながら銜え込んだ悟浄自身を離すまいと裸の足を絡めながら腕を伸ばして悟浄を抱き寄せる。
優しい、口付けが欲しくて。
everシリーズで遂に旅に出てしまいましたよあわわ。 そしていつもの三蔵様だとあり得ない程甘いおはなし、をテーマにしてるこのシリーズですが甘くなあい・・・。

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