trail
「ケーキ用の苺って、普通に食べる用の苺と品種が違うんだってな」
「・・・何言ってやがる。ケーキ用の苺だって食用だろうが」
「あー、そーゆー事じゃなくて、ケーキ用の苺は酸味が強いんだってさ。甘いケーキと合うように」
「フン」
三蔵は甘いものは嫌いではないが、卵だのバターだのをたっぷり使ったものの甘さはあまり好きではない。
胃が重くなる。
こんなもんは味わう間もなく食ってしまうに限る、 そう決め付けて悟浄の買って来たショートケーキにフォークを突き刺して三蔵はもりもりと食べる。
「そう言えばさ、アウスレーゼと苺って合うんだってさ」
「嘘吐け」
自分で買って来たにも関わらず、飾りのクリームを崩した程度で殆ど手を付けていないケーキを前に悟浄が言う。
「即答すんなよ。今度試してみよ」
「苺も酒もてめえが買うならな」
最後の一口をほおばりながら言う三蔵に「そうする」と言って悟浄は口付けた。
「こら・・・」
「あー、何か酔ったみたい」
たかがシャンパン一本で(しかも二人で半量程度ずつ空けたのだ)酔った振りをする悟浄に、三蔵は形だけの抵抗をしてみせる。





ソファに横たわり、上半身にシャツを羽織った侭脱ぎかけのジーンズをだらしなく足首に纏わり付かせた三蔵の脚の間に悟浄が顔を埋める。 まだ洗っていない皿の事も、食いかけの侭放置されたケーキの事も既に三蔵の脳裏からは飛んでいた。
熱い口内に導かれ、ざらつく舌に舐め上げられ呆気なく三蔵は精を零す。
余韻に肢体を弛緩させる三蔵の後肢に指を宛い、悟浄は三蔵が自身を受け入れやすくなるよう馴らして解す。
「サンタさん、プレゼントちょうだい」
「・・・ああ?」
ジーンズを取り払いながら唐突に発された台詞に三蔵は眉を顰める。
「ホラ、今日クリスマスだし」
言いながら悟浄は差し入れる指を増やして三蔵の後口を広げる。
「あ・・・っ、バ・・・!サンタ、はてめえの方だろうが・・・っ!こんな真っ赤っかなアタマして・・・」
背中を仰け反らせ、震える指で三蔵が悟浄の艶やかな長い髪を掴む。
「サンタって、服は赤いけど白髪でしょうが」
「知るか・・・っ!」
口を開く間も悟浄は蠢かす指を止めない。内奥を侵す長い指に三蔵は息を呑んで首を反り返らせる。
「じゃあ、サンタからのプレゼントといきますか」
くちゅ、と音を立てて三蔵の中から指を引き抜いて、悟浄は昂ぶった自身を狭い場所に侵入させる。 何度経験しても慣れる事のない感覚と痛みに三蔵が背中をしならせて全身を硬直させる。
「力、抜いて・・・」
「あ・・・っ、あ・・・、や」
上手く力を抜く事の出来ない三蔵の両脚を、悟浄は唐突に抱え上げる。
「・・・・・・っ!」
突然侵入する角度を変えられ、その拍子に悟浄のものが抉るように三蔵の中まで入って来る。
「・・・・・・っ!」
言葉にならない悲鳴と共に、三蔵がひく、と息を呑む。
「は・・・っ、アンタ、すげーイイ・・・」
言葉と共に悟浄が律動を開始し、同時に内臓を引き擦り出されるように動かれる事に三蔵は必死に口を開いて荒い呼吸を繰り返す。 次第に、悟浄の肉に体内を押し拓かれる事が苦痛だけではなくなり、三蔵は正気であったなら口走る筈の無い甘い台詞を舌に載せる。
悟浄が激しく腰を動かして、躯の中に熱いモノを注ぎ込まれる感覚に、三蔵は下肢を痙攣させながら2度目の射精を迎える。



「・・・何処の世界にこんな事をするサンタがいる」
下肢を繋がらせた侭、三蔵がむっつりと言うのに悟浄は悪気のカケラもなく言う。
「だって、アンタが言ったんでしょうが」
「ば・・・っ!」
唇を塞がれ、床に落ちたジーンズを拾い上げようとした指は中途で悟浄の肩へと回る。

アウスレーゼだけでなくシュペトレーゼでも美味しいですよ。

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