「夜のカフェ」で登場人物が「振られる」、「ラーメン」という単語を使ったお話を考えて下さい。






映画を見終わってから興奮冷めやらぬ侭適当に入ったカフェで感想なんかを言い合っていた。
否、カフェって程洒落た店なんかじゃない、本当は。 コーヒーショップ、しかもNOT禁煙、NOT分煙と言う今時珍しい、然し俺達ヤニ喰いにとっては嬉しい限りの店にいた。
勿論適当に入ったってのも嘘で、本当は堂々と煙草を吸える店をしっかりきっちり選んで入店した。 コーヒーの味なんかは二の次だし、実際不味くはないのだろうが美味いとベタ誉めする程美味い訳でもないであろうコーヒーは掌の中で冷めつつあった。



「夕飯何にする」
パニック映画ではあるけど無駄に不安を煽るのではなく実際ヒューマンエラーで起こり得そうなシチュエーション。 それを救うのは・・・!と言う所でありがちな『心温まる』話になりそうな所を容易くハートウォーミングものにしたりしないで、 そんな事を延々と喋くり合っていたら唐突にそんな話題を振られ「え?」と思いながら俺は反射的に口にする。
「ラーメン」
だってそれは「話が済んだらここでお別れだ」と言う意味ではなくもう少し、あと少し、ちょっとでも長くお前と一緒に居たいんだと言う意思表示である事を知っているから。
「お前、いつもラーメンラーメンって・・・野菜も食えよ」
そう、呆れたように言う三蔵は口調とは裏腹に苦笑を浮かべている。
「じゃ鍋。んでシメにラーメン」
「ああ、なんかそんなCMもあったな・・・つうかシメにラーメン選べる店なんてあったか?」
意地悪く三蔵は惚けている。
「玄奘ラーメン店が良いと思います。沙悟浄さんが材料費は出すと言ってます」
「店長は今日は黒毛和牛のすき焼きだと言ってます」
頬杖を付いてそっぽ向いた三蔵がそんな事を言う。
「すき焼きの汁でラーメンはミッションインポッシブルだと思われます。ラーメンの後にハーゲンダッツも付くコースはどうでしょう」
「黒毛和牛は?」
相変わらず視線を合わせない侭で三蔵が勝手な事を言う。
「豚肉で勘弁して下さい給料前なんです」






いつものパラレルの二人。



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