「夜のカフェ」で登場人物が「見つめ合う」、「指輪」という単語を使ったお話を考えて下さい。






コーヒーを飲みながらメインレースを鼻差で勝った馬の強さ、鼻差で外れた馬券の事をああだこうだ言っていた時はカフェだった筈の店は、 気が付いてみたら「バータイム」になっていて回りの客のテーブルにも軒並みアルコールが載るようになっていた。
居並ぶジョッキを見た途端羨ましくなり可愛いウエイトレスを呼んで生ビールを注文する。
やって来たジョッキを持ち上げる、三蔵の割に細い指。
ふと、昔の事を思い出す。


「なげわって言うスナック菓子があるじゃん」
「・・・あ?」
「ガキの頃、アレ指に嵌めて喰うの流行らなかった?こう、こんな感じに指にかぶりつくみたいにしてさ」
今思うとバカみてえな喰い方だが仕方が無い、俺は子供の頃からバカだったのだ。
「知らん。何の事だ」
「・・・え」
思わず三蔵をまじまじと眺める。
「そもそも『なげわ』を喰うってなんだ」
「・・・・・・え、駄菓子っつうかだからスナック菓子だって」
ぽかーんと口を開け誰がどう見ても驚いてるぜ〜というリアクションの俺を見ても三蔵は表情を変えない。視線も逸らさない。
無駄に視線が絡み合う。
「こ・・・こう、リングみたいな形になってるポテト系の菓子で、多分形が丸いから『なげわ』なんだと思う・・・」
こう、と言いながら俺は一生懸命指で小さな丸の形を作って見せる。
年だって近いし、俺と同じ世代の菓子だったら知ってておかしくない筈の三蔵が本当の本気で心当たりのなさそうな顔をしている、 そこまではしょうがないと思う。だが何で知らない三蔵より知っている俺の方が居たたまれないような気持ちになるのだろう。
「ほう」
と言いながら三蔵は椅子にふんぞり返った。
いやもう、だから何でそんなに偉そうなんだあんたは。






競馬パラレル@PRONT。
なげわが分からない人がいたらどうしよう。ポテコとか暴君ハバネロとかあんな形状のお菓子です。



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