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寺の回廊から年男が福豆をこれでもかとバラ撒く年に一度の行事。 三蔵は持ち前の運動神経の良さを発揮し、結構な数の豆をキャッチしていた。 「そういやはぐれなくて良かったな」 ポケットから無造作に豆を取り出してぽりぽり食べながら今更のように三蔵が言う。 芸能人、とまではいかなくとも著名人を年男として招いたりしているので、 毎年この日は地元からも地元じゃない地域からも人が押し寄せて大変な賑わいとなる。 「はぐれないよう手でも繋ごうかと思った」 そう言って、人通りも絶えた路地裏で悟浄はいきなり手を繋いで来た。 「冷てえ!離せ!」 三蔵がひゃっと息を呑んで騒ぎ立てるのが面白くて、ゲラゲラ笑いながら悟浄は無理矢理繋いだ手を更に強く握る。 「てめ!離れろ!」 ポケットに空いている方の手を突っ込み、三蔵は折角手に入れた福豆をばらばらと悟浄へ投げ付ける。 「痛ぇ!ちょ、俺が悪かったって!」 高校生パラレルの節分。 お題ページ |