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妖怪に襲われて全滅したんだか住民全てが移住したんだか知らないが、その日辿り着いた村もバツだった、
つまり宿も賭場もねえし買出しも出来ないっつう意味だ。 最近は地図もあまりアテにはならない。 適当な空き家を勝手に拝借して泊まる、それは野宿ではない、って事になるのだかは分からない。が、一応屋根のある所で眠れる事には感謝しなくてはならないだろう。 空き家を何軒も辛抱強く漁って行けば食い物だって多少は手に入る事もある。 食い物を探して村をうろつき回っている時に見付けた井戸は枯渇していて、三蔵がぼそりと、だが切望するような声で 「風呂に入りてえ」 と呟いた。 全く同感だ。 本日の宿に決めた空き家で適当に飯を食った後はもうする事も無く遊びに行く場所も当然無く、 適当に悟空を構い倒した後は三蔵にハリセンを食らってお開きにして寝室へ向かうしかなかった。 寝台はあったが寝具は残っていない、つまり必要な家財道具と共に住民達はこの村を捨て去る事を選んだのだと、 決して妖怪に皆殺しにされた訳ではなかったのだろうとほっとして、空の寝台によじ登り壁に背中を付けて座り膝を立てた体勢で眠りに落ちた。 敵の気配に強制的に覚醒を促されたのは夜明けと言って良いような時間だった。 寝所まで踏み入られる前に、空き家を飛び出て屋外で敵を迎え撃つ。 「腹減ったー!」 悟空の声をBGMにしつつ未だ目が覚めきっていないのだか時折ふらついている危なっかしい動きの三蔵を視界の端に留めながら錫杖を振るっていた。 ふら、としゃがみこむような動作をした三蔵が、実は傷を負ったのだと三蔵が自らの腕を押さえる動きをするのに遅れて気付く。 『お仕置きだべえ〜』 と、どっかで聞いたような台詞が脳裏を過ぎった気がしたようなしなかったような短い時間の間に、俺は三蔵を傷付けた妖怪を錫杖で切り刻んでいた。 「お仕置きだべえ〜」って言ってもお若い方には分からないと思いますが(いやリメイクも実写映画もあったから大丈夫かな?)説明無しで。 お題ページ |