「朝の浴室」で登場人物が「見上げる」、「跡」という単語を使ったお話を考えて下さい。






風呂と洗面所と便所が一つの個室に収まっている、 三位一体型とでも言うべき狭い風呂場と言うか洗面所と言うか便所と言うか要するになんて言ったら良いのか言葉に困るような、 設備が必要最低限しか整っていないと言うか最低限の設備が整っているだけでもラッキーだったと言うか、 まあそんな感じの宿に泊まった翌朝。
それでもシーツとかはちゃんと洗濯されていたみたいだったし枕もふんわりしていて、案外ぐっすり眠れたせいか腹が減って目が覚めた。


考えてみれば夕べもちゃんと風呂はお湯が出たし、洗面所だってこうしてちゃんと蛇口をひねれば水が出る。
この、風呂と洗面所と便所が一体になったせっまい一室を除けば特に文句もないような宿だったな、そう思いながら顔を洗っていると三蔵がやって来て、 背中をかがめている俺の肩越しに洗面台の辺りを探る。
蛇口をひねったらきゅ、と高い音が鳴った。
タオルで顔を拭いながら見上げると、まだ全然目が覚めていなさそうな三蔵が歯ブラシを持ってすぐ側に立っていた。
「あれ」
俺と入れ替わりに蛇口をひねり歯ブラシを濡らす三蔵の寝巻きは、寝起きだからだろう、袷が緩んでいて。

大きく開いた胸元には赤い−−。

「そっちのベッド、虫がいたのか?」
やっぱりそんなもんか、でも喰われたのが俺じゃなくて良かった、なんて軽い気持ちで言ってみると。
三蔵は一瞬で耳まで赤くした。






「馴染みの宿」より色々な宿泊施設に泊まってみたい方です。
安狭でクローゼットがなくて壁から直接フック出ててそこにハンガー掛ける形式おまけに暖房壊れてるよとか、 浴槽が狭いよ小さいよとか、洗面+トイレ+風呂のドアが内開きだけど便器にぶつかる所為で全開しないよとか色々あります(全て国内)。



お題ページ